社会のことば
角目当ての乱獲の果て
残るはメス2頭だけ
🐨 漢方薬って変なものを材料にしているのがあります。
木や草ならまだしも、動物の骨だったり、
生き胆だったりしますね。
😺 数が少なければ、高貴薬として尊ばれるんでしょう。
😺 古い牛の骨が何に効くんだか、って感じですよ。
ほんとに。
🐨 犀の角だって貴重な漢方薬だったんです。
😺 漢方薬だったってことは、かつてはということですね。
🐨 獲り過ぎていなくなってしまいました。
犀の角は犀角といって、角質の一種で、
成分の大半はケラチンからなります。
鮫皮でこすって粉末にし、1日に2~4グラム使用する
と麻疹の解熱薬として顕著な効果があるとされていました。
かつて解毒・解熱の高貴薬だったんです。
😺 高貴薬だと、プラシーボ効果で効いたような
錯覚をしてしまうんでしょう。
🐨 その犀です。世界に1頭しか残っていなかった
死にました。保護区が3月20日に発表しました。
地球上でキタシロサイは同じ保護区に雌2頭が残るのみとなり、
事実上の絶滅が確定しました。
研究者たちは、保存された遺伝子を利用した体外受精
に最後の望みをつないでいるんです。
保護区によると、死んだキタシロサイ「スーダン」は45歳でした。
「加齢に伴いあちこち衰えており、最後は立てなくなり、
安楽死しか選択肢は残っていなかった」
ということであります。
😺 45歳といえば、かなりの高齢だったんですね。
🐨 キタシロサイはかつて、ウガンダや中央アフリカ、
スーダン、チャドなどアフリカ大陸中部に広く生息していました。
イエメンで短剣のつかに利用するため、
1970~80年代に角を目当てにした乱獲が続きました。
90年代後半からのコンゴ(旧ザイール)内戦がとどめとなり、
2008年までに野生種は絶滅したと考えられています。
最後の繁殖を試みていましたが、雄1頭は14年に死にました。
😺 乱獲が引き起こした悲劇です。
🐨 日本でも、二ホンカワウソが毛皮を取るため、
乱獲されて絶滅しました。
😺 栃木県那須町では足跡など見つけて捜索が始まりましたけど。
🐨 失ってからやっと尊さが分かるんです。